区分所有マンションで投資|メリットや関連法も解説
マンション経営カテゴリ2020.06
区分所有マンションとは、マンションの一室を購入して収益を得る投資方法です。不動産投資の初心者でも始めやすいといわれています。
この記事では、不動産投資を検討している人に向けて、区分所有法の詳細や区分所有マンションのメリットと注意点を解説します。ぜひ役立ててください。
区分所有マンションとは
簡単にいえばその物件の一室のことです。マンションの一室に投資することを区分マンション投資といいます。それに対して、物件を一棟購入して投資をする場合は、一棟マンション投資と呼びます。投資をする際は、自分の目的や、それぞれの特徴を把握し、選択することが大切です。
区分所有マンションは、賃貸物件として貸し出すなどして投資目的で持つ場合の呼び方で、自らが住む目的で物件の一室を探している場合は分譲マンションと呼ばれます。
一棟所有との違いとは
一棟所有は、投資の規模が大きいことが特徴です。物件を一棟丸ごと購入して運用するため、必要な頭金も多くなります。一棟のメリットは、部屋の数が多いので、空室ができてもカバーしやすいことです。不動産投資では空室が出ることも珍しくありません。一棟所有なら空室があっても、全体の利益でカバーすることが可能です。
ただし、カバーできないほど空室が出てしまうケースも増えているため、注意が必要です。また、金額も大きくなるので、売りたい場合に買い手がなかなか見つからないケースも多くなります。
【不動産知識】区分所有法とは
住居として分譲マンションの購入を考えているのなら、「区分所有法」は知っておきたい知識です。投資として不動産の購入を検討している場合は必ずしも必要な知識ではありませんが、一般的な不動産知識として知っておきましょう。
区分所有法の正式名称は、「建物の区分所有等に関する法律」です。区分所有物、つまりマンションの一室の所有関係と建物・敷地などの共同管理について定めています。
マンションは、個人では管理できない部分も多くあります。たとえば、マンションのエントランスは共用部分で、自室の壁は専有部分とわかりやすいですが、自室と隣室との間にあるコンクリートが共用部分であることはわかりにくいです。そのため、区分所有法で各部分ごとに権利や所有関係をはっきりとさせることで、所有権に関するトラブルを未然に防げます。
区分所有法で定められていること
専有部分と共用部分を定めています。専有部分は区分所有者が単独で所有する部分で、共用部分とは区分所有者全体で共有している部分のことです。基本的には、室内の壁や床・天井などが専有部分で、そのほかが共用部分になります。
専有部分の管理は個人で行いますが、共用部分の管理については区分所有者たちの話し合いで決めます。そのための集会が管理組合で、共用部分の管理に関する最高意思決定機関です。
区分所有法と「マンション標準管理規約」の違いとは
区分所有法は基本的なルールで、最低限の内容しか定められていません。トラブルを防ぐためには、自分たちでその物件の規約を定めることになります。
「マンション標準管理規約」とは、自分たちで規約を定める際の基準となるものです。区分所有法に基づいて国土交通省が作成したガイドラインをモデルに作成されることが多いです。管理規約は、管理組合を運営するためのルールブックとなります。
区分所有マンションのメリット
区分所有マンションには、大きく分けて5つのメリットがあります。それぞれ詳しく説明します。
少額から投資を始められる
まず、最初のメリットは、少額投資で副収入を得られることがメリットです。一棟物件の場合は多額の費用が必要ですが、区分所有マンションなら少額でも購入できます。未経験者であっても、比較的気軽に投資できることが特徴です。選ぶ物件の条件にもよりますが、自己資金で投資できることもあるため、挑戦しやすいでしょう。
融資を受けやすく始めやすい
1棟に比べて、投資額が少ないため、必要融資額も少なくなります。そのため、自己資金があまりなくても融資が受けやすいことがメリットです。金融機関では、一棟投資物件への融資を縮小して、区分所有マンションに対する融資を積極的に行うようになっています。
投資のリスクが少ない・リスクを分散できる
1棟に比べて投資金額が少ないため、リスクを抑えられることもメリットです。家賃の値下がりや金利上昇などのリスクは、投資額が大きいほど影響が大きくなります。しかし、投資額が少ないということは、家賃の値下がりや金利上昇などの影響を少なくできます。また、ほかの物件を複数所有することによって、災害時のリスクを分散できることもメリットといえます。
管理の手間がかからない
特に、本業をやりながらの方は、管理の手間がかからないこともメリットといえます。基本的に共用部分の管理は管理会社に委託できます。部屋の管理についても管理会社に委託できるので、本業が忙しく管理まで手が回らない人でも安心です。
一棟物件でも管理会社に委託できますが、1棟物件は管理の範囲も広く、オーナー自らが行わなければいけないことが多くなります。
市場が大きく流動性が高い
本来不動産は金額も金額なので、すぐに売却したくても売主がなかなか見つからない方が多く、流動性が基本的に低いです。しかし、1棟に比べて、区分所有マンションは価格が手頃で需要も高いため、高い流動性が見込めます。そのため、買い手がつきやすく、手離れがいいといえるでしょう。急に現金が必要になった場合でも比較的早く買い手がみつかり、万が一のリスクにも備えられます。
区分所有マンションの注意点
メリットだけではなく、注意点が4つあります。どのようなポイントに気をつければいいのか解説します。
管理や運営について、全てを自分で決められない
1棟物件と違い、管理や運営に関して自分だけでは決められないことが多くあります。物件自体の大規模なリフォームや共用部の修繕なども自由にできません。共用部分のリフォームや修繕に関しては、管理組合で話し合う必要があり、全てを自分で決めることが出来ません。
老朽化により思わぬ支出が必要となる可能性がある
物件は、築年数が経過すれば老朽化します。古い物件は、大規模修繕や建て替えが必要になり、思わぬ支出が必要になるリスクもあります。老朽化リスクを抑えるためには、しっかりと対策をとることが重要です。
対策としては、購入する物件を選ぶ際に築浅物件、つまり築年数が若い物件を購入すれば、すぐに大規模な修繕が必要になることはほとんどありません。また、修繕積立金を考慮した投資計画を立てることも重要です。修繕計画をもとに積立金を用意しておけば、修繕費用をいきなり捻出しなくて済みます。最初から長期運用目的でに作られている物件を選ぶこともポイントです。
収入がゼロになる可能性がある
1戸所有で空室になると、家賃収入が入らなくなり、収入がゼロになる可能性があります。このような空室のリスクを抑えるためには、空室になりにくい物件を選ぶことが大切です。また、1戸所有ではなく、複数戸を所有すれば万が一、一室が空室になってもカバーできます。5~6戸と区分マンションを複数戸所有する場合、投資としては一棟マンションと同じ考え方です。このような対策をしておくことで、リスクはある程度回避できるでしょう。
土地の持ち分が少なくなりやすい
区分マンションは、土地面積を戸数や専有面積で割った分の敷地権しか所有できません。そのため、土地の持ち分が少なくなりやすいです。また、土地の資産価値が向上しても影響を受けにくいため注意しましょう。
区分マンションの資産価値の大部分は建物になりますが、建物は経年劣化による資産価値の減少度合いが大きいです。ただし、土地が少ないことで、相続には有利になります。
おわりに
区分所有マンションは、投資額が少なくリスクも低いため、初心者でも始めやすい不動産投資です。不動産投資を始めるなら、さまざまな相談ができるパートナーをみつけましょう。不動産投資は購入してからがスタートです。購入後の運用方法で収益に差が出てきます。そのため、購入後のアフターフォローにも注目してパートナーを見つけることが大切です。
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