マンション経営コラム|第3回 マンション経営以外の投資対象について
投資の種類や仕組みを理解し賢い投資活動をしよう

サラリーマンが定年を迎えた後も引き続き明るく老後を過ごすには、積極的に自分のお金を運用して貯金を増やしておく必要があります。
銀行に預金しておくだけではお金は増えません。
預金だけでも余裕を持って老後生活できるならそれでかまわないのですが、もしそれだけで足りないと思うなら、理想に合う生活を実現するための必要額を明確にしてみましょう。
それが投資を始める第一歩となります。
身近な投資には、株式や投資信託、FX、金、そして不動産などがあります。
まず、それぞれが描くライフプランにあわせて、どれほどの資産を持つかというゴールを決めて、それに向かうために最適な投資方法を選んでいきます。
目標貯蓄額が決まれば現在の貯蓄を差し引き、不足分を「投資」に回すわけですが、投資の種類やそれぞれの方法は種類がありすぎて、どれが自分にとって安全で有効なのかを判断するのは至難の業となっています。
サラリーマン生活をしながらできる投資をいくつか紹介します。
企業が発行する株式の売買利益でお金を増やす「株式投資」
企業が発行する「株式」を売買し、その売却益を得ることでお金を増やす方法です。
株価が安い時に購入し、高くなった時に売れば利益が出ますが、その逆に損を出してしまうこともあります。
経済、政治情勢や為替、金利の変動、会社の業績により株価は日々上下するため、売買のタイミングを見極める知識や経験が必要となります。
株式投資は、売却益を得る他に株主総会に出席して経営に参加することもできますし、自社製品がもらえる特典などもあります。
また多くの株式は、年に1~2回配当が行われます。株式をすぐに売らずに、これらの特典目的で長く保有するという方法もあります。
株価の下落による損失を防ぐには、さまざまな業種の株式を保有することや売買の時期や回数を細かく分けることでリスク分散を行います。
為替レートの差額を利用して利益を得る「FX」

「外国為替保証金取引」「外国為替証拠金取引」ともよばれており、異なる2国間の通貨取引を行って差額を儲ける方法です。
(取引例) 1ドル=120円の時に12万円で1,000ドル購入、その後1ドル=130円の時に 1,000ドル分を換金して13万円をゲットし、1万円を利益とする。
上記は為替レートの差額を利用して利益を得る方法ですが、交換した通貨を現地通貨で預金すれば、その国の金利が適用されます。
日本国内での預金金利より高いことが多く、この金利差(スワップポイント)でも利益を得ることができます。
また「レバレッジ」で、自分の持つ貯金よりも多い金額で外貨取引をすることもできます。
元金を担保にして、その25倍までの金額の取引を行う仕組みを利用すれば、高い収益を上げることができます。ただし、失敗すれば損失も大きくなります。
初心者なら、1~5倍のレバレッジでチャレンジするのが妥当と考えられています。
利金を受け取ったり元本を返済されたりする「国内債券」
国や地方公共団体、企業が資金を集める目的で発行する証券のこと。
国家が発行するものは「国債」、地方公共団体が発行すれば「公共債」、都道府県、市が発行すれば「地方債」、政府出資の道路公団や住宅都市整備公団が発行すれば「政府保証債」、企業が債券を発行すれば「事業債」、民間の株式会社が発行すれば「社債」というように、それぞれ名称があります。
債券は利子と満期日が確定しており、投資家には定期的に確定した利息が支払われ、満期日には元本が償還されます。満期前に売却することもできますが、売却益や売却損が出ます。
国債は安全性が高いとされていますが、社債など発行者が破綻すれば利息支払いや元本返還が不能になるリスクがあります。
専門家が運用してその損益を分配する「国内投資信託」
一般投資家から委託されたお金を専門家が運用してその損益を分配します。運用先により、「株式投資信託」「公社債投信」など呼び名が変わります。
自分の手を煩わさずにお金を増やしたい人向けの投資信託は、種類も利回りもそれぞれに特徴があります。
高い収益を目指す投信は、手数料もリスクも高くなります。また、購入時や売却時にはそれぞれ手数料がかかります。
また預けている間も「信託報酬」という名目で手数料が徴収されます。売却時には税金も支払うため、コストがかかる金融商品です。
ハイリスク・ハイリターンの「先物取引」
「金」「ガソリン」「ゴム」「トウモロコシ」「大豆(遺伝子組み換えなし)」というような広く大量に流通している銘柄が代表的で、将来決めた日時で決めた値段で売買する取引です。
株式と違う点は、「買ってから売る」だけでなく「売ってから買う」こともできることです。
このような決済方法を差金決済と言います。
株式のように売買のたびに株券や代金を受け取るのではなく、売買で生じた損益のみの受け渡しを行います。
先物取引では、商品取引会社に「証拠金」を支払い取引を開始します。
わずか5~10%の証拠金で商品銘柄を購入できる「レバレッジ」効果が高い特徴があります。
将来売買するときの値段と実際の値段に大きな差額が出れば、損失を出す可能性も高くハイリスク・ハイリターンの取引です。
先物取引を始める場合は、リスクのことも考えて運用限度額をきちんと決めるようにしましょう。
リターンは低いけれど、安全性と確実性が高い「年金商品」
受け取れる年金額が決まっている「定額」とそうでない「変額」の2種類があります。
投資信託とよく似ていますが、中途解約時のコストはとても高くなります。投資の中でも安全性と確実性は高い商品ですが、リターンは低くなります。
メリットは、保険料払い込み期間中は所得控除が受けられますし、確定拠出年金なら退職所得控除もあります。
そして死亡時には給付金が支給されますが、これは払い込み保険料を超える額ではありません。同じ保険なら、不動産の団体信用保険の方がお得になります。
外貨預金、外国投資信託、外国債券、外国株式
取引のおおまかな仕組みは、日本と同じですが為替レートの変動により、利益額が変わってきます。
一つの国に集中するのではなく、複数の国に分散投資することで為替リスクを減らすようにします。
マンション経営と不動産以外の投資の違いとは
不動産以外の投資をいくつか紹介しましたが、これらの投資とワンルームマンション投資との違いは何でしょうか。
資金面から言えば、株式やFXなどは実際に物件を扱うワンルームマンション経営に比べれば、少ない自己資金で始めやすいといえます。数十万円から始めることができます。しかし、数十万円の運用ではリターンは数万円がやっとでしょう。つまり、自分が持っている自己資金の範疇で投資した結果が、毎月数十万円必要な年金対策には足りないという可能性があります。
一方のワンルームマンション経営は、まず数千万円の自己資金を用意し物件を購入することから始めます。資金が不足すれば銀行から借入れを行い、入居者を募ってその人が支払った家賃で収入を得る仕組みです。
入居者が代われば、部屋を掃除し不具合箇所のメンテナンスをして次の居住者に貸し出す「経営」であり「事業」です。お客さまがいる商売と何ら変わりはありません。
不動産投資では短期間に物件を売買することで利ざやを稼ぐ投資の仕方もありますが、長期的な運用を行い、長い間家賃収入を得て安定した生活資金源として利用する方法もあります。
ワンルームマンション経営においては、管理会社の力を借りながら長期的に家賃収入を得る方法の方がオーナー様の負担になりません。
入居者が途切れない物件を見極める目を持ち、空室期間をつくらずにマンション経営を進めれば、やがてマンション1室が、2、3、4・・・室となり確実に収入を増やすことができます。
管理業務や税理士などの専門家の力を借りながらマンション経営を行えば、手間をかけることなく不労所得を得る仕組みを作り上げることができます。
そして、毎月数十万円の家賃収入を得ることも可能です。
特に東京都内においては、ワンルームマンション経営に適した条件が整っており、アパート経営といった他の不動産経営や株式投資などよりもリスクを抑えた経営が実現できます。自分が目指すゴールを見据えた資産運用を考えて下さい。
ライフスタイルや目標額にあった投資を選ぼう
ワンルームマンション以外の投資をいくつか紹介しましたが、色々な投資を自分の生活に無理が出ないように組み合わせて、定期的に収入が得られる仕組みづくりをしてください。
豊かな老後生活を送るために、自分のライフスタイルや貯蓄目標にあった投資方法をいくつか選んでリスクを分散させて行ってください。




