マンション経営コラム|第7回 マンション経営で選んではいけない投資物件とは
インターネットやセキュリティーなどは欠かせない設備

マンション経営、とくにワンルームマンション経営で選んではいけない物件は「空室リスク」の高い物件です。「空室リスク」の高い物件とはどのような物件でしょう?
まず、「あるのが当たり前のもの」が「ない」物件です。たとえば、二十年前はともかく、現在、インターネットを使う人が多いでしょう。
スマートフォンの普及につれて若者のパソコン離れということが言われますが、それでもパソコンの保有率は20代が最も高く70%を超えています。インターネットを使うために、自分で通信ケーブルをひかなければならないマンションは、インターネットを使用する人たちにしてみれば敬遠する理由のひとつとなるでしょう。
また、若い女性にとって、セキュリティーの甘いマンションは避けたい物件と言えるでしょう。共用玄関のオートロック、居室のドアのダブルロックも、女性たちにとっては備わっておいてほしい設備です。
バブル期に建てられたワンルームマンションに多いバス・トイレ・洗面台が一緒になった「3点式ユニット」も敬遠されます。
投資用とは言え自分のマンション

不動産業界には「嫌悪施設」という言葉があります。一般的に「その近くには住みたくない」と思われる施設をさします。
用語辞典には騒音や大気汚染、悪臭などを引き起こす公害発生施設という説明がありますが、より具体的には、葬儀場や火葬場、ラブホテル、お墓、風俗店などです。こうした施設の近くにある物件は避けるべきでしょう。
あまりに奇抜な色合いやデザインの物件で、ご自分で「嫌だなあ」とおもう物件は、立地等の条件が良くてもあえて選択肢から外すことがあってもいいとおもいます。なぜなら、投資用とは言え自分のマンションです。愛着がわかない物件は、投資へのモチベーションを鈍らせることにもなるからです。
管理会社の姿勢も要注意
マンションには管理組合があります。居住者はもちろん、ワンルームマンションのオーナー様もこの管理組合の組合員です。
組合員はマンションの共用部分の維持管理などについて議決権を持っていますが、常に居住者全員が集まって話し合うのは難しいため、通常、居住者の中から役員を選んで理事会を構成します。理事会は「収支決算案」や「規約の変更に関する案」の作成など重要な役割を担います。
ところが、管理会社によっては、この理事会を認めないところがあります。理事会は管理組合の要といえる存在です。その理事会を認めない管理会社の物件は、選んではいけない物件の一つです。管理会社に都合のいいよう、独占的な管理が行われる可能性があるからです。
しつこい電話勧誘
最後に、絶対に選んではいけない物件は、勧誘の電話を執拗にかけてくる販売会社の物件です。
「投資用マンションに興味はありませんか。確実に利益があがります」といった勧誘をしますが、こうした会社が提案する物件に、いい投資案件は期待できません。
数年前、あまりに悪質な勧誘が社会問題になり国土交通省による規制がかかりました。しかし、現在もなくなっていないようです。
もし、そうした電話があった場合はきちんと断りましょう。
ちなみに私ども和不動産は、電話営業をしておりません。また、ダイレクトメールでの営業も行っておりません。ご相談にみえるお客様には、「マンション投資はすぐに結果が出る投資ではないこと」「長い時間をかけ、コツコツ資産状況を作り上げていくものであること」などをきちんとお話ししています。
そして、お客様の現状、ライフプラン、将来の目標など、まずはお客様の状況をお聴かせいただき、そのうえで問題点を解決できる方法を一緒に考え、ご提案させていただいております。
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