中古ワンルームマンションとローンについて(6)|マンション経営.東京のQ&Aで疑問を解決

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借金で資産を増やすレバレッジ効果とは
(中古ワンルームマンションとローンについて)

生活のための借金と資産を増やす借金の違い

レバレッジ効果

一口に投資といっても、世の中にはさまざまな種類の投資が存在しています。株やFXといった投資はテレビや新聞でも頻繁に出てきますので、多くの方がご存じかと思います。もちろん、私の専門分野であるマンション経営も投資の一つです。

株やFX、不動産。これらの投資は、自己資本だけではなく他人資本も利用して行うのが一般的です。他人資本というと何のことかと思われるかもしれませんが、他人資本とは簡単にいうと借金のことです。

これまでに一度も投資をしたことがない方にとっては、投資には興味があるが借金をしてまではやりたくない。そこまでリスクを背負ってやらなければならないのだろうか?とお考えになる方も多いと思います。

まずご理解して頂きたいのは、投資における借金とは、生活をしていくための借金と大きく性質が違うということです。

生活をしていくための借金とは、それが生活費であれ、遊興費であれ、基本的には全て消費されてしまうものです。後々借金を返済していく上で、資産が減ることはあっても増えることはありません。これに対して投資における借金とは、それをすることによって、今ある資産をさらに増やしていくことができる借金なのです。

そして、資産を増やすために借金をすることを投資の世界では「レバレッジ効果」と呼びます。今回はこの借金で資産を増やすレバレッジ効果についてご説明いたします。

レバレッジとは「他人資本」を利用した投資手法

今まで、投資に縁のなかった方であれば、このレバレッジ(Leverage)という言葉を使うことはもちろん、聞くこともなかったと思います。レバレッジとは、てこの原理の「てこ」を意味します。投資の世界ではよく使われる言葉で、自己資本だけではなく、他人の資本を利用して投資をすることです。「レバレッジを効かせる」もしくは「レバレッジをかける」といった形で使います。

このレバレッジを利用して投資をする商品として有名なものには
・株式信用取引
・FX(外国為替保証金取引)
・商品先物取引
・不動産取引

上記などがあげられます。

どれも自己資金だけで投資を行うこともできますが、レバレッジを効かせることでより大きな取引が可能となります。

また個人の投資以外でも、企業の活動において、事業資金の一部を借入金で賄うことも、レバレッジを利用しているのと同意です。では具体的にレバレッジを利用した投資の効果についてご説明します。

上にあげた株式信用取引やFX、商品先物取引は担保となる自己資金(取引保証金)にレバレッジを効かせて、何倍もの金額の取引が可能になります。

例えばFXを10万円の自己資金で行う場合、レバレッジがなければ当然、10万円分の取引しか行うことができません。しかしレバレッジを10倍にしたとすると、10万円の自己資金で100万円の取引が可能になります。

仮に米ドルが1ドル100円の時に10万円分のドルを購入したとします。これが翌日に1円円安、つまり1ドル101円になったところで売却しました。レバレッジを効かせている場合とそうでない場合の違いはいくらになるでしょう?

レバレッジを効かせていない場合、10万円で購入できるドルは1,000ドルです。これを1ドル101円で売却すると10万1,000円になります。
10倍のレバレッジを効かせている場合、100万円で購入できるドルは10,000ドルです。これを1ドル101円で売却すると101万円になります。

このようにレバレッジを効かせることで、本来ならば千円しか儲けがないところ、1万円の儲けを生み出すことができるようになります。10倍のレバレッジを効かせれば、儲けも10倍となるのです。

儲けが10倍ならば損失も10倍になるレバレッジのリスク

レバレッジ

FXは少額からでもレバレッジを効かせた投資ができることや、株などと違い24時間いつでも取引ができることなどによって人気の投資となっていますが、もちろんリスクがないわけではありません。

これはFXに限ったことではありませんが、上述したようにレバレッジとは他人資本を利用した取引手法です。レバレッジを10倍にして10万円で100万円の取引をするということは、10万円の自己資金に加えて90万円の借金をして投資をしているということになります。

これによって儲けが10倍になりますが、損をするときも同様に10倍の損失をすることになります。特にFXは取り扱う通貨によっては値動きが激しく、一瞬で5円~10円といった金額が上下することもあります。

もし購入していた通貨の値が急落した場合、レバレッジを効かせていなければ5,000円から1万円の損失で済みます。しかしレバレッジが10倍ならば5万円から10万円の損失となります。つまり、一瞬にして自己資金を失ってしまう可能性もあるということです。

レバレッジというと、成功した時の儲けの大きさが強調されがちですが、ノーリスク・ハイリターンの投資などないように、リターンが大きければ大きいほど、損失のリスクも大きくなります。

私がおすすめする、資産を増やすための借金とは、このレバレッジを効かせた投資の性質を利用しますが、決してハイリスク・ハイリターンをおすすめするわけではありません。

ハイリスク・ハイリターンを選択できる方の条件

リスクがゼロの投資はないということは、投資をしたことがない方であってもご存知かと思います。投資の基本はローリスク・ローリターンかハイリスク・ハイリターンだということも聞いたことがあるのではないでしょうか?

しかし、ここで一つの疑問が生じる方がいらっしゃると思います。ローリスク・ローリターンでもハイリスク・ハイリターンでも結果が同じなら、より大きく儲けられる「ハイリスク・ハイリターンを選んだ方が得なのではないか」ということです。

答えは、ある条件さえ満たせば確かにハイリスク・ハイリターンを選んだ方が得になります。その条件とは、投資に連続して失敗したとしても、成功するまで投資を続けていけるだけの資産を持っている場合です。

サイコロを振って偶数が出る確率と奇数が出る確率は常に50%ずつです。しかし、これはあくまでも確率です。サイコロを10回振ったら必ず、偶数と奇数が5回ずつ出ることが保証されているわけではありません。

つまりハイリスク・ハイリターンにしてもローリスク・ローリターンにしても、常に結果が50vs50のわけではなく、何十回、何百回と続けていった結果、だいたい半々になるということです。

当然、勝ち続ける人もいれば負け続ける人もいます。であればやはり「よほどの資産がある」もしくは「資産はないが自分の運に100%の自信を持っている」という方以外は、ローリスク・ローリターンをおすすめします。

1回の失敗を取り戻すにはその数倍の成功が必要になる

ハイリスク・ハイリターン

ハイリスク・ハイリターンをおすすめしない理由は前項のような内容だけではありません。投資には下落のインパクトという落とし穴が存在しています。

仮に最初の投資に失敗したとしても、ハイリターンなのだから次に成功すれば元は取り返せるとお考えになるかもしれません。しかしそうではありません。

例えば100万円の資金で、成功、失敗の確率が50%、成功すれば投資金額の50%が入り、失敗したら50%の損失をする投資をしたとします。最初の投資に失敗すると、次に投資をする資金は50万円です。仮に成功したとしても75万円にしかなりません。元金の100万円に戻すには下の計算式のように、さらに次の投資にも成功しなくてはならないのです。

50万円×1.5=75万円
75万円×1.5=112万5,000円

1回の成功確率が50%の投資であっても、連続して成功する確率は50%×50%で25%です。これがもし仮に最初から2回続けて失敗したとなるとどうなるでしょう?

25万円×1.5=37万5千円
37万5千円×1.5=56万2,500円
56万2,500円×1.5=84万3,750円
84万3,750円×1.5=126万5,625円

元金の100万円に戻すには4回続けて成功しなくてはならなくなります。この確率は50%×50%×50%×50%で6.25%。つまり100回に6回程度の確率となってしまいます。もしこの途中で失敗すれば、この確率はさらに下がります。これを「下落のインパクト」と呼びます。

100万円を投資して失敗してしまい、次にもう一度100万円を投資できる資産を持っていない限り、最初に損失を受けてしまうとそれを取り戻す確率は少なくなってしまうのです。

借金をして投資をするための条件

では、借金をして投資をしても良い条件とはどういったものでしょう?
それは次の3点の中の1か2のどちらかを満たした上で、3の条件も満たす必要があります。

1. 成功する確率と失敗する確率が50vs50ではない。
2. 仮に確率が一緒であっても、成功した際の成果と失敗した際の成果が一致しない。
3. 金利を支払ったとしてもマイナスにならない。

例えばサイコロの出目が偶数か奇数ではなく、1~4と5,6である場合。また偶数と奇数であっても偶数が出た際のみ、200%の還元がある場合などです。どちらも支払う金利を差し引いてもマイナスにならなければ、借金をして1~4、もしくは偶数に投資し続けることが可能です。

このようにリターンとリスクの関係が比例しておらず、バランスが崩れているものを見つけた場合は投資を自己資金に限定することなく、借金をして大きく投資をするチャンスだと言えます。

もちろんローリスクでハイリターンという投資はなかなか見つかるものではありません。そこでおすすめするのが、ローリスク・ミドルリターンの投資です。これであればローリスク・ハイリターンに比べ見つかる確率が一気に上がります。

ローリスク・ミドルリターンの投資は自己資金がある程度あれば、必ずしも借金をしなくても一定の利益を上げることは可能です。であれば、「わざわざ借金をしなくても」と思われるかもしれません。

しかしリターンはあくまでもミドルであってハイではありません。ローリターンに比べれば効率は良いものの、資産を増やすにはやはり時間がかかります。そこで借金を利用します。

ポイントはローリスクという点です。ローリスクであれば、借金をしてレバレッジ効果を使ったとしてもそれ程大きな損失をすることもありません。

損失を抑えながら、リターンはミドルで着実に増やしていく。これを続けていければプラスのレバレッジ効果で、結果としてハイリターンにすることも夢ではなくなるのです。

レバレッジ効果の指標の一つとなるイールドギャップを知る

価格査定

レバレッジ効果を利用した投資をする上で、実際にどの程度のリターンが期待できるかを知る指標として、「イールドギャップ」と「ROI」があります。まずはイールドギャップについてご説明します。

イールドギャップとは、投資利回りと長期金利の差を示す言葉です。実際の投資においては、自分が借り入れる資金の金利と、その借入金による投資対象との利回りの差を表します。

例えば、10%の利回りが見込める投資対象に金利5%の借入金を使って投資した場合、イールドギャップは10%-5%で5%となります。つまり、投資対象が途中で変更されることなく10%の利回りが実現すれば、年間で5%のプラスということになります。

もちろん利回りは、必ずしも当初の予定通りになるとは限りません。場合によっては10%の予定が5%になったり、最悪0%になることもあります。その場合でも金利はかかりますので、利回りが金利を下回ってしまえば収支はマイナスとなります。

では実際に借金をして投資を行う場合のイールドギャップの目安ですが、一般的には2%とされています。これを下回る利回りであれば、投資対象としてはふさわしくないでしょう。

ちなみにイールドギャップは不動産投資でよく使われる言葉です。例えば8%の利回りが見込める3,000万円の中古マンションを金利2%、借入金3,000万円で購入したとします。

年間家賃収入が3,000万円×8%で240万円。金利が3,000万円×2%で60万円です。手元に残るのは8%-2%で6%のイールドギャップ、180万円となります。

実際には管理費や修繕積立金といった諸経費がかかるため、180万円がそのまま収入となるわけではありません。しかしこのようにイールドギャップがプラスであれば、自己資金をかけずに借金だけでも年間100万円以上の利益を得ることも可能になります。

そういった意味でも、このイールドギャップはしっかりと把握しておく必要があるといえます。

自己資金に対するリターンの比率を表すROI

次にレバレッジ効果を利用した投資をする上での、もう一つの指標であるROIについてご説明します。

ROIとは(Return On Investment)の略で投資対効果と訳されます。自己資金を基準とし、年間でどの程度、回収できるのかを示すものです。

不動産投資におけるイールドギャップの説明において、自己資金をかけずに中古マンションを購入する例を出しました。しかし投資資金の全てを借金で賄うことはほぼありません。一般的にはFXや株でも証拠金が必要ですし、不動産投資も全て借金だけで行うことはなく、一定の自己資金とあわせて物件を購入します。

ここでも不動産投資を例に数式を当てはめてみます(諸経費は考えないものとします)。

8%の利回りが見込める3,000万円の中古マンションを、金利2%、借入金2,000万円、自己資金1,000万円で購入したとします。

この場合、1年後には
◆家賃収入240万円-金利40万円=200万円
つまり200万円増えます。

これを投資総額全体に対する割合で見ると
◆200万円÷3,000万円=0.0666…
ということで約6.6%増加したことになります。

そしてこの200万円を得るために使った自己資金は1,000万円です。
◆200万円÷1,000万円=0.2
1年間での増加率は20%。これがこの例におけるROIということです。

1年間で20%の回収ができるということは、この利回りがこの先も続くという前提で考えれば、5年で全ての自己資金を回収できるということになります。

次に、もし仮に全額自己資金で同じ中古マンションを購入した場合を考えてみます。金利分がそのまま自分の収益となるため、年間の収入は240万円です。しかしROIで見ると

◆240万円÷3,000万円=0.08

8%となり、自己資金1,000万円の時の20%に比べ低い数字となります。

さらに両方の投資をそのまま続けて10年後の結果を見てみると

自己資金1,000万円の場合
年200万円×10年=2,000万円 1,000万円→2,000万円 プラス1,000万円で200%
自己資金3,000万円の場合
年240万円×10年=2,400万円 3,000万円→2,400万円 マイナス600万円で80%

2つのROIを比べて見ると、なんと120%もの差が出ることになります。

借金を利用した投資がその予測通りに運用することができた場合、自己資金だけでの運用よりも、資金をより大きく増やすことが可能になります。その可能性を示す数値がROIです。

このように投資をする上で、借金をし、レバレッジを効かせることで大きな資産を得ることを可能にするには、ローリスク・ミドルリターンの投資を見つけること。そしてイールドギャップ、ROIといった数値をしっかりと把握することが重要なポイントとなります。

「借金で資産を増やす」と聞くだけでは、「もっと堅実な方法があるのでは?」と思われた方も多かったと思います。

しかし今回のコラムをご覧いただき、投資先の選択さえ間違えなければ、借金をして投資をすることで、実はより堅実に長期に渡って資産を増やしていけるということを、ご理解いただけたのではないでしょうか。

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