虎ノ門ヒルズ駅が開業
東京メトロ日比谷線に約56年ぶりに新駅が開業しました。神谷町と霞ヶ関駅間の「虎ノ門ヒルズ」駅です。虎ノ門ヒルズ駅は、東京メトロ銀座線虎ノ門駅と乗換駅になります。
虎ノ門ヒルズ駅周辺は、大型開発プロジェクトがさかんで、建設中も含めると、虎ノ門ヒルズビジネスタワー、虎ノ門ヒルズ森タワー、虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー、虎ノ門ヒルズステーションタワーの4つの超高層ビルができます。ヒルズという名前にあるように森ビルが「虎ノ門・麻布台プロジェクト」と銘打って再開発を行っています。虎ノ門は、森ビルの創業地であることから、再開発には力をいれています。
虎ノ門ヒルズ一帯は、東京都が戦前から計画していた都市計画道路の「環状2号線」のエリアになります。虎ノ門一帯は多くの地権者がいたことから、開発が停滞していました。道路の上空に建築物を建てることを可能にする立体道路制度を利用し、虎ノ門ヒルズの地下躯体に環状2号線が通る、日本でも珍しい道路となっています。
虎ノ門エリアの街としてのポテンシャルへの期待
虎ノ門ヒルズ駅と隣駅までの駅間は歩ける距離です。神谷町駅まではわずか約500メートル、反対側の霞ケ関駅も約800メートルと、いずれも徒歩数分から10分ほどです。しかし、この位置に駅を造成したのには理由があります。
霞が関の官庁街からも近い、延期になった東京オリンピックにあわせた訪日客を見込むなど虎ノ門ヒルズ駅は東京オリンピック2020大会前に合わせて準備が進められていました。開業とはいえ、今回は暫定開業。開業した今後も営業を続けながら周辺の再開発ビル、例えば2021年には富裕層の外国人の入居などを当て込んだ住居用ビルなどと接続を続けていきます。
虎ノ門一帯の再開発されるビル群の延べ床面積は、東京ドーム17個分の80万平方メートルという広さの街が再開発されています。これは丸の内の再開発の潜在能力があるという期待があります。
もう1つは、特定都市再生緊急整備地域に位置しています。虎ノ門は国際的なビジネスの交流拠点として交通機能も強化されます。虎ノ門ヒルズ駅に隣り合うビジネスタワーの1階には、空港リムジンバスが発着できるバスターミナルが入りました。さらに都心と晴海など臨海部を結ぶBRT(バス高速輸送システム)の発着拠点の予定もあります。環状2号線と合わせ周辺の利便性は向上しつつります。
そのため、虎ノ門エリアの再開発は街の利便性が劇的がにあがる期待が多いにあります。
本格開業は2023年になります。そのときには地下2階が改札階となり、まちと一体となるよう街づくりもすすめられています。虎ノ門ヒルズ駅の開業は、今後も続く虎ノ門エリアの再開発まだ途中段階で、街の完成まで注目を集めるでしょう。