人生100年時代という現実がやってくる

平均寿命延伸

2018年7月26日の日本経済新聞に「人生100年時代」についての記事が掲載されていたので紹介したい。

「人生100年時代」は現実的なことなのか、定年後も現役時代と同程度の期間を過ごす時代、定期的な収入をどうやって得ていくのか、マンション経営を検討している人には参考にしてもらいたい。

1920年(大正9年)に雑誌「日本及日本人」が増刊号で特集した「百年後の日本」。各界の識者が「2020年に日本がどんな国になっているのか」を描いているものだ。「女子の大臣、大学学長」「飛行機600人乗り」などは的中し、「地球と火星との交通」「文字はローマ字になる」などは外れた。その中で医師の敷津林傑氏は100年後の平均寿命について「80~90歳まで生きることができるようになる」と予想していた。

厚生労働省の資料によると、21~25年当時の平均寿命は女性43.20歳、男性42.06歳で、50歳まで生きられない時代に、敷津氏は100年後の平均寿命が倍になると大胆に予測したことになるのだ。2017年の平均寿命は女性87.26歳、男性81.09歳で、男性は初めて81歳を突破した。「平均寿命が倍になる」と考えた敷津氏の100年後予想はほぼ的中したといえのではないだろうか。

平均寿命は年々、過去最高を更新しており、国立社会保障・人口問題研究所は、65年には女性が91.35歳、男性が84.95歳まで延びると推計している。(平均寿命は死亡率が今後も変わらないと仮定し、その年に生まれた0歳児があと何年生きられるかを表す)。

平均寿命の延びとともに、100歳以上の人口も増え続けている。17年9月時点で全国に6万7824人。100歳以上は厚労省の調査が始まった1963年はわずか153人だったが、98年に1万人、2003年に2万人、07年に3万人、09年に4万人、12年に5万人、15年に6万人を突破した。日本の総人口が減り続ける一方で、100歳以上は今後も増え続けていく状況だ。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、100歳以上は25年に13万3千人、35年に25万6千人、50年に53万2千人、65年に54万7千人になるとしている。

100歳以上の人口は急速に増える

人口10万人当たりの100歳以上の割合が・・・

ただ、この平均寿命や100歳以上の予想は現在のテクノロジーの水準などを基に推計しているため、医学や創薬の進展があれば、推計は変わってくる。例えば、17年生まれの人が将来にがん、心臓病、脳卒中のいずれかで死亡する確率は50%前後。しかし、これらの病気で亡くなる人がいなくなると仮定すると、平均寿命は6歳前後延びると推計されている。

米未来学者のレイ・カーツワイル氏は「寿命脱却速度」という概念を唱えている。人工知能(AI)の急速な進化を健康や医療に応用すれば、あと10年程度で老化の速度を超える速度で寿命がかなり延びる可能性があるというのだ。平均寿命が延び続ければ「人生100年時代」は将来、より現実のものとなる。

こうして医療や科学技術は革命的に進化するが、社会組織や制度の変革は時間がかかる。世界の先端を行く長命社会日本でどう生きていくのか、どう社会保障制度を維持していくのかなどの課題は一人ひとりに突きつけられている。

こうしてみてみると、最近叫ばれている「人生100年時代」というキーフレーズは、実際に起こり得る可能性が高い。

記事の最後にも触れられているが、医療の進歩・技術の進歩は革命的に進化するのに対して、社会的インフラの変革には時間が必要だ。実際に現在、少子高齢化によって現役世代の社会保障費は増え、将来の年金は支給年齢後ろ倒し、年金減額などの可能性も高く、寿命の延びに社会インフラが対応しきれているかは疑問だ。更にこの先平均寿命が延びるという推測がされている。

老後は誰にでも訪れる。こうした状況の中、社会インフラだけに頼ってしまうのは現実問題として不安が残る。だからこそ個人で将来に備える必要があるのではないだろうか。

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