「不動産で稼ぐ」東急の決意 鉄道分社化

東京急行電鉄の株価が勢いづいている。25日に付けた年初来高値(2116円)は1991年11月以来、27年ぶりの高値水準だ。今月12日に「鉄道事業を分社する」と発表し、株高に弾みがついている。成長事業とそれ以外を分離する決定を受け、株式市場は「不動産で成長する」との東急の決意を感じた。

走る東急電車

「公益性が優先される鉄道と、成長を追求できる不動産を分離した。それぞれの役割をより明確にする優れた経営判断だ」。JPモルガン証券の姫野良太アナリストは鉄道分社をこう評価した。

 

鉄道は東急の祖業であると同時に、かつては稼ぎ頭でもあった。だが今や東急で最も利益を稼ぐのは不動産部門。2018年3月期は鉄道事業の営業利益(単独ベース)が246億円だったのに対し、不動産は単独ベースで267億円、連結では323億円の部門営業利益を稼ぎ出す。自らも、今後の中長期的な成長を牽引するのは不動産であると認める。

 

経営資源を注入している渋谷駅周辺では、今月13日に地上35階建ての複合施設「渋谷ストリーム」が開業した。渋谷の再開発は20年までに約8割が完成する。19年秋には商業施設「南町田グランベリーパーク」が開業予定で、大型プロジェクトが相次ぐ。

 

鉄道分社で、東急本体は不動産事業が中心になる。岡三証券の山崎慎一シニアセクターアナリストは「鉄道と不動産を分離すれば、それぞれの経費や損益管理がより厳格になる可能性が高い」と歓迎する。

 

では、株式市場は東急が不動産会社になることを評価したのか。答えはそう単純ではない。グループの東急不動産と役割分担を図る狙いもあり、東急は沿線開発に力点を置く必要があるからだ。不動産を今後も成長させるためには、沿線のブランド力が低下するような事態だけは回避したい。

 

藤原裕久取締役常務執行役員は今月12日の記者会見で、「事業環境の急速な変化に、いっそうのスピード感を持って対応するためだ」。と鉄道分社の理由を説明した。鉄道の「急激な変化」とは、2つの意味がある。

 

ひとつは、遅延の常態化だ。国土交通省の昨年12月のまとめによれば、東急は16年度に東横線で1カ月(平日20日間)当たり14.4日、田園都市線で11.8日遅延証明書を発行した。首都圏の主要な私鉄で東急は遅れが頻発している。17年には田園都市線で相次いで停電トラブルが起き、経営陣の危機感はより切迫したものになった。

 

もうひとつは沿線に暮らす住民の変質だ。東急沿線の人口は35年をピークに減少に転じる見通し。高齢化も深刻で、東急は40年に沿線の65歳以上の人口が15年に比べ46%増えると推計している。

 

現状では、鉄道事業の意思決定は鉄道部門だけではできず、取締役の承認が必要なケースが多い。東急によれば、分社後は鉄道部門の幹部がそのまま鉄道子会社の経営幹部となるため、意思決定が迅速におこなえるという。鉄道の2つの課題に「素早く機動的に対応できるようになる」(証券のアナリスト)との評価も株価を支えた。

 

ただ、実は関東の私鉄各社は軒並み、東急に先んじて90~91年以来の高値水準を回復している。分社発表で騰勢を強めたように見える東急株は、ようやくライバルに追いついただけとも言える。市場の期待や思惑を背負って鉄道が分社されるのは19年9月がメドだ。真価が問われるのはむしろこれからといっていいだろう。

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