第11回 初めてのマンション経営で中古をオススメする理由
中古ワンルームマンションは、マンション経営ビギナーに向いている!
![マンション経営の初心者](../../images/j18.jpg)
前回のコラムで、マンション経営では中古と新築のどちらがお得なのか、一概に言えないとお話ししました。
しかしながら、マンション経営の初心者にとっては、中古ワンルームマンションが向いていると言えます。
中古マンションは時間が瑕疵の無い事を証明している!
「マンション経営をするのが初めて」というオーナー様にとっては、中古ワンルームマンションがおすすめです。
それはなぜなのか、大きく分けて3つの理由があげられます。
まずひとつ目は、時間が瑕疵の無い事をが付いている証明しているからです。
というのは、「新築住宅に対する瑕疵(かし)担保期間(10年間)の義務化」というのが、住宅保証機構で保証されているからです。
瑕疵とは、引き渡された新築住宅が当初、約束していた状態、品質と異なることを指します。しかし、時間が経過している中古ワンルームマンションなら、瑕疵がなかったことを確認できます。
住宅保証機構のホームページ(http://www.mamoris.jp/kasitanpo/row/)
には、以下のように書かれています。
「新築した住宅の基本構造部分(柱や梁など住宅の構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分)に関して、完成引き渡し後から10年間になんらかの瑕疵(欠陥)が見つかれば、工務店や不動産業者に対して、無料補修などが義務づけられています。」
もっと具体的に言うと、販売会社は新築で引き渡した後、10年以内に住宅の構造部分と防水部分について、何らかの欠陥がみつかれば、無料で修繕しなければいけないという保証が義務づけられているということです。
その他、メーカーや備品によりますが、設備面もエアコンやシステムキッチンなどにもだいたい1年から2年のメーカー保証が付きます。
さらに、万が一販売会社が倒産した時の保険も義務づけられています。
時間が経過し貸の無いことを証明できたら、初めてのマンシヨン経営も心強いのではないでしょうか。
築浅中古ワンルームマンションはローンが組みやすい!
続いて、初めてのマンション経営で築浅の中古ワンルームマンションをおすすめする理由として、金融機関のローンの組みやすさがあります。
築浅中古の場合、まずは銀行に相談しますが、そこで販売価格、家賃などを決め、サラリーマンでも返済可能な金額に抑えるように設定しておきます。
家賃を高めに設定しても入居者が付きやすいと予測され、評価額が高いため銀行ローンが組みやすいというメリットもあります。
銀行側は、丁寧にアドバイスし、返済プランを立ててくれるはずです。
場合によっては、頭金も少額のローンも可能でしょう。
たとえ少額の頭金でローンが難しくても、物件価格の90%程度までのローンも可能なので、少ない自己資金で多くの収益を生み出すことができます。
そのため、長期的に見た場合、築浅中古物件の方が新築物件よりキャッシュフローが多いので初めての方には向いていると思います。
中古物件の場合は、立地条件が良いマンションでも品質の確認が行いにくいことなどから、ローンの借入価格にも限度があり、ある程度まとまった自己資金が必要となります。しかし、築15年以内の物件であれば、その前提条件は大きく緩和されます。
物件を購入する際は、他にも色々と現金が必要になりますので、頭金以外にも資金を準備しておかなくてはなりません。ここで、重要なのは売主物件を選ぶことです。
仲介であれば不動産会社への仲介手数料支払う必要があります。これは販売価格の3%プラス6万円なので大きな金額になります。
急には用意できないので、余裕を持って100万程度の現金を持っていると安心でしょう。
だからこそ、頭金は低く抑え、フルローン(に近い)が組める築浅中古マンションは好条件なのです。
中古築浅ワンルームマンションでは、エアコン等の設備が壊れにくい。
![エアコン等の設備類](../../images/j38.jpg)
3つ目の理由は、エアコン等の設備類に関してです。
ファミリーマンションの場合、エアコンは、個別で入居者が取り付けることが多いのですが、コンパクトマンションは、エアコン付きという物件が一般的になってきました。
そのため、中古マンションでは、元々付いているエアコンの状態が良いかどうかが問題となります。
エアコンが機能しない場合などは、新しいエアコンをオーナー様が取り付けなくてはなりません。しかし、新築で購入するより割安のためこれらの費用をカバーできます。
前述したように、エアコンやシステムキッチンなども、新築マンションの際は、だいたい1年から2年のメーカー保証が付きます。
新品なので余程のことがない限り、故障することはないと思われます。
一方で中古物件の設備は、経年劣化により不具合が出てくることが予想されます。この部分をプラスのキャッシュフローでカバーすることが大切です。
特にエアコンは、夏期にフル稼働してきたので故障することが多いのです。
新品に交換することになると、工事費込みでいきなり10 数万円の現金が必要となってしまいます。
初めての方に築浅中古ワンルームマンションをおすすめする理由として、前述のようなことを参考にしていただければ幸いです。
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