第8回 ワンルーム、コンパクトマンションがマンション経営としては最適
ワンルーム、コンパクトマンションの家賃は景気に影響するのか?
首都圏のワンルーム、コンパクトマンションの家賃相場は、どうなっているのでしょうか?
バブル崩壊後、景気は回復したかに思えましたが「リーマンショックなども起こり、世界的に経済は不安定ではないか…」「賃貸家賃は、景気の変動のたびに上下し、不安定な投資では?」といった心配がオーナー様にはあるようです。
では、実際に首都圏のワンルーム、コンパクトマンションの家賃相場の過去の推移を元に解説いたします。
賃貸家賃は変動しないからマンション経営は安定している!
マンション経営をしても、「景気の変動で家賃が下がってしまったらどうすればよいのだろうといった不安の声を時々耳にします。
しかし、東京都の家賃は世界的に見ても安定していると言えます。
では、首都圏の中古ワンルーム、コンパクトマンションの家賃相場について、過去10年(2005年〜2014年)の相場を見ていきましょう。
東京カンテイ(東京都新宿区)が調査したデータ結果によると、2005年の首都圏における中古ワンルームマンションの平均賃料は、68,582円。2014年の平均は71,785円です。
ということは、10年の間、家賃はほぼ横ばいということになります。
ここで着目したいのは、2008年と2009年の調査結果です。2008年に何があったか?そうです、リーマンショックです。
リーマンショックが起きて世界経済を震撼させたのが2008年で、その年の平均家賃は7,876円、翌年が7,784円なので、その差はわずか92円となります。
株価が42%も大暴落したにもかかわらず、中古ワンルームマンションの平均賃料は0.13%しか変化していないことになります。
ワンルーム、コンパクトマンションの家賃の場合、社会の経済状況から影響を受けにくいということが明白だと言えます。
特に中古ワンルーム、コンパクトマンション経営がおすすめ。
マンションの家賃はデフレ、インフレに関係なくあまり変動がないことが特徴であり、投資にぴったりだと言われています。
不労所得を増やしたい、リスクをおかさずに投資をしたい、老後の生活の不安を払拭したい…という人には、安定した投資だと言えます。
ただし注意点もありますので、そこをしっかりと把握してからマンション経営をはじめましょう。
ワンルーム、コンパクトマンションの家賃の場合、中古にしても新築にしても、どちらも景気の変動を受けにくいということがわかりました。
しかし、新築マンションの場合は、最初に家賃をやや高めに設定できるので、次の入居者が入る時に若干家賃が下がるケースもあります。
また入居者が退去して、次の入居者がなかなか決まらない場合なども家賃を下げることがあります。そのあたりを考慮しておく必要があります。
2011年11月に住宅関連の専門紙が「中古ワンルーム市場が急拡大」という記事を大きく載せました。
記事によると、中古ワンルームマンションの年間取引件数が過去最高の6万件を超える模様だということでした。
その後も中古ワンルーム、コンパクトマンションのニーズは増え続けています。
このような背景を考えると、投資物件としては、新築より中古のワンルーム、コンパクトマンションを選ぶ方が賢い選択であると言えます。
古くなっても家賃への影響はほぼ受けないワンルームマンション。
消費税と賃貸家賃の関係について確認してみましょう。
消費税が上がると、消費者の負担は大きくなり家計を圧迫しますが、マンションの「家賃」には消費税がかからないとご存知ですか?
総合的な判断をすると、消費税が上がるほど、マンションの家賃は世の中の物価より消費税分安くなることになります。 これは、入居者にとってとても有利なことです。入居率が上がることにつながる可能性は大きいでしょう。
ここでしばしば耳にする「消費税率が上がってマンション価格が上がっても家賃が据え置きだから利回りが低下する」という定義について考えてみます。
家賃に消費税はかかりませんが、相場と合わせて家賃を上げたとしましょう。価格が上昇したのは消費税率分だけですので、利回りとしては変わらないことになります。
投資マンション購入時には、消費税はかかります。しかし、消費税がかかるのは初回の購入時のみなので、初期費用となり、初年以降のキャッシュフローは変わりません。
初期費用が消費税の上昇で増えたとしても、代わりに入居率が高くなるという予測もできます。
また、東京23区内で駅まで徒歩10分以内の立地条件に恵まれたマンションは古くなっても家賃はほぼ影響を受けません。
そもそも家賃は、築年数に比例するわけではなく、住む人のニーズに関係するものです。
もちろん管理やメンテナンスをきちんと行っていることが基本条件です。立地と管理状況が良いと、付加価値も上がり、それこそ家賃にプラスの影響を与えます。
特に単身者用のワンルームマンションの家賃相場は、景気変動の影響をほとんど受けることなく安定しています。
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