東京の街コラム|第8回 マンション経営がお得な竹芝エリアの情報と特徴について
大規模な再開発を行っている浜松町を含んだ竹芝エリア
東京特区エリア別参考にすべき情報も第4回となりました。
今回は、前回ご紹介した品川エリアからほど近い竹芝エリアです。このエリアに関連する特徴や数字から、マンション経営に向いた物件を読み説いていきます。
竹芝駅を基点とした周囲1kmは、右側には東京湾、豊洲運動公園、晴海ふ頭公園などがあり、住居地域はほぼありません。左側には山手線浜松町駅を中心にオフィス街があり、その先に住居地域が続いています。そして、増上寺の手前には古くからの住居も少しですが残っています。また劇団四季の劇場やお台場などもあり、若者からご年配の方まで揃って楽しめる施設も充実しています。
現在、浜松町駅西口周辺では、延べ10万平方メートル規模のビル開発事業が始まっています。地下3階地上29階建ての商業施設ビルや住居用のビルが建設される予定です。その他にも、世界貿易センタービルの大規模再開発や竹芝駅周辺の再開発など、今後数年間で竹芝エリアは大きく変わります。
山手線、羽田空港直通のモノレール始発駅である浜松町、お台場方面へと向かう東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)の駅である竹芝など交通の便も良く、今後さらなる発展が期待されているエリアです。
今回もいつも同様、以下の5つの情報を基に、竹芝エリアでの不動産投資に役立つ情報を見ていきます。
・国土交通省 地価公示
・周辺施設(銀行、警察、病院等)
・交通環境・ショッピング環境の情報
・教育施設(大学、専門学校)
・年齢別人口統計
地価公示は2014年より緩やかに上昇中
まずは国土交通省による地価公示額を見てみます。過去10年の中では、2008年にピークを迎え(3,735千円/㎡)、その後2013年には2,561千円/㎡まで下降の一途をたどりました。しかし2014年に若干上向き、2015年も、2008年までの2桁ペース程ではありませんが、緩やかに上昇を続けています。価格は2010年時の2,810千円/㎡を越え、2,840千円/㎡です。
他の特区エリアと比べてみますと、同じく再開発が進む品川エリアの2,270千円/㎡を上回る価格となっています。この価格は、今回ご紹介する8エリアの中では、以前にご紹介した池袋(1,958千円/㎡)、後にご紹介する六本木(2,208千円/㎡)に次いで低い数字となっています。
今後、再開発が進み価格はさらに上昇が続くことが予想されます。そういった意味では、竹芝エリアでのマンション経営は、値がさらに上がる前の「今がチャンス」と言えます。
竹芝エリアの周辺環境-1-(銀行、警察、病院等)
では、竹芝エリアの周辺環境を見ていきます。最初は銀行、警察、病院等の数、分布です。竹芝駅周辺は、郵便局はありますが銀行はありません。このエリアの中では、浜松町駅西側にある幹線道路、第一京浜の周辺に多く存在します。この辺りはオフィス街となっていますので、銀行の他に郵便局もあり環境は整っています。
警察ですが、このエリアの中では竹芝駅周辺に愛宕警察署竹芝交番。浜松町駅周辺に愛宕警察署大門交番、愛宕警察署浜松町交番、愛宕警察署虎ノ門交番の3つがあります。
病院は、銀行と同様に第一京浜周辺に多くの内科病院が点在しています。他、芝公園周辺にも内科病院が複数あります。また竹芝駅周辺にもいくつかの病院があり、このエリアには一カ所に偏ることなく、バランスよく配置されています。
竹芝エリアの周辺環境-2-(交通環境、ショッピング環境)
竹芝エリアの周辺環境、続いては交通、ショッピング環境です。このエリアで交通の基点となる駅は竹芝駅ではなく浜松町駅でしょう。
山手線、京浜東北線の駅であると同時に、羽田駅直通の東京モノレール始発駅でもある浜松町駅は、近隣の移動はもちろん、国内や一部海外への旅行、出張にも便利です。
これに対して竹芝駅は、新橋と豊洲間を走る東京臨海新交通臨海線ゆりかもめの駅です。このゆりかもめの走る区間内には、お台場海浜公園やZepp東京などもありますが、ビジネス関連のイベントなども多数行われる東京ビックサイトもあり、ビジネスを行う上でも便利な路線です。
この他、地下鉄は三田線、大江戸線の大門駅があります。バスは都営バスの他に東京空港交通バスが走っています。また首都高速都心環状線もあり、羽田空港だけではなく、横浜方面へのアクセスも便利です。
次にショッピング環境です。2013年6月に松坂屋銀座店が閉店したことで、現在、このエリアに大型百貨店はありません。銀座松坂屋の跡地は再開発の工事が2016年11月に竣工する予定ですが、この場所に松坂屋の直営店が入るかどうかは未定となっているようです。 ただし前述したように竹芝エリアは現在、複数の箇所で再開発工事が進行中のため、ショッピングができる商業施設が増えることは間違いありません。
飲食店は、個人経営のお店からチェーン店まで多くの店舗があります。旧芝離宮恩賜公園の先には多くの飲食店が入った複合施設、HAMASITEなどもあり、ビジネスマンから家族連れまで楽しめる店舗が充実しています。
竹芝エリアの周辺環境-3-(大学、専門学校)
竹芝エリア観測範囲内には大学はありませんが、観測範囲を少し出たところには戸板女子短期大学や慶応義塾大学三田キャンパス、芝共立キャンパスがあります。ただし後述しますが、このエリアの年齢別人口分布を見ても20代の男女はかなり少なく、学生向けマンションの需要はそれほど望めないと予測します。
専門学校もやはり観測範囲から少しずれますが、三田駅付近に聖徳大学幼児教育専門学校と読売理工医療福祉専門学校があります。ただこれも、大学同様にここへ通う学生向けマンションの需要は少ないでしょう。
竹芝エリアの年齢別人口統計で圧倒的に多いのは30代女性
最後に、竹芝エリアの年齢別人口統計を見てみます。このエリアに一番多い年代、性別は30代の女性です。次いで30代男性、40代女性となっています。それよりも上、50代、60代は若干男性の方が多く、全体的には女性が少しだけ多いといった分布になっています。
前項でも言及したように大学、専門学校に通う20代前半は男女ともに少なく、このエリア周辺の学校に通う学生は、全く別の場所からきている可能性が高いといえます。
また30代、40代の男女が多いのと同時に0歳から4歳の男児女児も多いことから、他の特区エリアに比べると若いファミリー層が多いといった予測もできます。
おすすめするのは30~40代のビジネスマン向け単身者マンション
ここまでの数字からこのエリアの特徴を見てきた結果、竹芝エリアでおすすめのマンション経営は、30~40代のビジネスマン向け単身者マンションです。
大きな理由としては、現状、この年代の男女の人口比率が高い上、今後の再開発によってさらに企業が増えること、そしてそれに合わせて住居用物件の需要が増えることが予想できるからです。
周辺にお台場や東京タワーなどのスポットも多いことから、女性向けの単身者用マンションの需要は今後さらに増えるのではないでしょうか。また比較的地価が安いことから、若いベンチャー企業向けの事務所用物件の需要もありそうです。
前項で若いファミリー層が多いと予測しました。
ただし、私がこのコラムで何度もお話ししているように、ファミリー層向けマンションは退出後に空室期間が長引くリスクが高いため、最初の投資としてはあまりおすすめはできません。
いずれにせよ、大規模な再開発によって今後数年で大きく変わるこの竹芝エリアは、地価が急上昇する前の今が、大きなマンション経営のチャンスと言えそうです。
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